ハロウィンの夜は怖い、かな

このブログのテーマはそろそろ還暦を迎えようという、いわば「団塊追いかけ世代」が経済的に損をしないようにするための情報を整理するというもの。

 

団塊の世代はそろそろ70歳に到達しつつある。人口的にも大きな勢力を占めている。この人たちが、という表現は適切でないかもしれないが、その経済的なパワーがあのバブル経済を生みだしたのだし、その後の日本経済の大波小波を作り出し、そのジュニア世代が閉塞感を味わい、いまの世代間の経済格差を生み出している。

誰が悪いということではなく、われわれ1958年生まれの「三丁目の夕日」世代はこの団塊の通ったあとを歩いてきて、その行動に大きな影響を受けてきた。いいこともあるしよくないこともある。とにかく認識すべきことは、自分たちと違った経験・感覚を持った人たちが大きな声とパワーを持っているということだ。引きずられてはいけない、どう協調し、利用するかということだ。おカネのある70歳世代から稼ぐ手立てはたくさんあるはずだ。新しいものが好きなこの世代に楽しみを提供すれば、おカネは喜んで払ってくれる。

 

ボランティア活動をしたくてたまらない退職者がたくさんいる。マンションの管理組合など全部お任せすればどうか。震災や豪雨の片付けもしかり。ベテランの経験を生かしてほしい。そこをどうお願いするかが大事。決して追いかけてマネをしてはいけない。同じことを考えてはいけない。

注意すべきはこの人たちの通ったあとの社会制度の変化をよく読み取ることだ。当然ながら相続税はますます強化される。ならば、どうやってストックを減らしてフローを増やすかを考えればいい。死ぬとき預金残高をゼロにするにはどうしたらいいか。一方で毎年楽しく生きるのに必要十分なキャッシュを確保して、という命題だ。

消費税も上がる。消費は高齢者の楽しみになりつつあり、家もクルマも若い世代には買いにくい。所得税は税率以外の調整で累進性を高めつつあり、しっかり稼ぐ現役世代の負担はますます重くなる。困った社会になりつつある。

子供が家々を回ってくるのがもともとのハロウィンの夜だ。渋谷のハロウィンは大人のうっぷん晴らしで、それはそれでいい。しかし経済効果としては最近はバレンタインが沈み、ハロウィンが盛り上がる。団塊世代が通ってきて、経済的にも大きなパワーを持つ成熟社会はいいんだが、ちょっと年代が上に偏っていないか。若い人の推進力が乏しい社会は怖い。