なぜにいま円安なのか

今日も225は100円上げ。猛暑の3連休明けで、7月いっぱいは高い気温が続く予報。夏が夏らしいとサマーラリーも続くのかもしれないが、なんとも不透明。

ドル円は112円台の半ばで、文句のないところ。これが日本株が堅調な一つの要因。かつてのように逃避先通貨としての円の役割は小さくなっている。いままでは何らかの均衡が崩れれば円高になっていたのに、もはやそうならない。東日本大震災原発が壊れてもとにかく円高、米国が転んでも中国が混乱しても円高、なんでも円に飛んできたマネーがもう来ない。

 

自国通貨安は怖い。円高は円安よりよっぽどマシである。とくに日本のような、海外にすぐそのまま売れるモノがない国は通貨安は困る。海外から買って加工して売るのが日本の産業構造で、円安はその仕組みを阻害する。観光だけは例外で、円安で旅行収支の黒字は稼げるかもしれないが。

 

円安が困るなら金利を上げたらいい。膨大な株式と国債保有する中央銀行を始め、金融セクターのバランスシートを直撃するが、超低金利でも金融機関の収益構造は破壊されつつあるので、特に金利上げがマイナス方向に働くことはない。ショックに備えろと緊急着陸(離陸?)態勢をとってアクションするのみである。

アベノミクスの唯一の功績だった円高是正が、いまや意味を変えて逆に作用しかかっている。日銀黒田総裁の政策変更に期待したい。

暴論と取られるかもしれないが、このままボーっと生きてるとチコちゃんに叱られる。私は十分な外貨ポジションが作れないまま、この状況に入ってきた。円安はホント怖い。国民生活が混乱する前に、金融政策を変更してドル円100円あたりのレベルを目指すべきだと思う。