次のクラッシュは近いのか? いったんすべてクローズ

怖がりの投資家としては、いつクラッシュが来るのか気が気ではない。米中の貿易バトルはまだまだ先があるだろうし、ジャブの応酬レベルのハナシかもしれない。たしかに大国はそれでいいが、日本はいつもそのとばっちりを掛け目150%くらいで浴びる。

そんな被害者意識もあって日本株はまったくポートフォリオに入れていないが、米国株式も調整するのではないか、と思ってこの度いったん全部のポジションをクローズして現金ポジションに戻した。

 

DCなのでスイッチングして定期預金に投資することになる。私は年内に60歳到達するので個人型の積み立てはあと6回程度。加入者期間が短くて60歳で受取開始とは行かず、62歳開始と制度上決められている。つまりあと2年半は手数料をチマチマ支払いながら耐え忍ぶ期間となる。今回は、たぶん小さなマーケット調整で済むとは思うが、またいずれポジションを取ることになるだろう(そもそも調整などないのかもしれないが)。

当ブログで2017年10月4日に、そのときのDCの内容を公開している。約176千円のプラスだったが、今回の手仕舞いではゲインは約245千円に拡大。それでも2百万円程度のものなのでまあどうだっていいが、勝って気持ちよく終わりたい。むしろ問題は受け取り方で、縮小する年金所得控除を横目で見ながら、少しでも少ない課税で手元に戻してくることが、制度的には重要。

 

投資はいつ始めるかが何より重要。積み立てだとそのリスクを少しは減らせるが、それでもおかしなタイミングで動くと、後始末にたいへんなエネルギーが必要になる。リスタートは慎重に、慌てず動きたい。とくに為替が今までとは違う動きなので、よく考えて対応しないといけない。なぜ円安か、その理由を知っておかないと。

 

 

障害王は平地で勝てるか

競馬ファンにとって今日の最大の焦点は、オジュウチョウサンの福島条件戦への挑戦。猪木=アリの昔から異種格闘技の戦いは興味を引く。福島競馬場100周年の七夕デーに最高のイベントを仕組んでくれた関係者に感謝。

 

馬場はやや渋っているが、これはどの出走馬にも同じ条件。ステイゴールド産駒のオジュウチョウサンにマイナスにはならない。4Kを超える距離の中山のJG1を勝ってきたこの馬にとって2.6Kの距離は短いくらい。押し切り可能か。

 

鞍上の武豊の判断はどうか。彼のHPでは「次も平地を使いたくなるような、インパクトのある勝ち方が理想ですが、そんなに甘いものじゃないとも考えています」とある。理想の勝ち方を求めるのが甘いのか、とにかく勝つこと自体がたいへんなのか、どうとも読めるが、ハラの中では、本当に強ければこの条件では負けない、だろう。

テン乗りでどう運ぶか、普通にゲートを出れば1週目のゴール前通過時のスタンドの歓声をやり過ごすまでは折り合い重視、向こう正面で徐々に進出を開始して4角では必ず先頭。そのまま押し切りを図るという強者の王道競馬になるだろう。

 

それが分かっているなら他の馬は乗りやすい。オジュウチョウサンをマークして4角を過ぎてから追い出せばまず勝利は見える。オジュウチョウサンの陣営も、そこで差し切られれば諦めはつく。オジュウの押し切りにかけるか、差しに賭けるか。

普段から競馬をやっている人なら迷うことはないはずだ。ここは負担重量の小さい3歳馬か牝馬から単勝を買うのが常道。それを握ってなお、外したときの興奮に期待したい。

 

 

次のクラッシュは近いのか? いま取るべきポジションは

我が家は夫婦そろって今年が60歳到達年。家内の方が生まれが早く、おかげさまで特別支給の老齢厚生年金を、僅かながら受け取り始めた。たまたまこれと同じタイミングで比較的まとまった金額のキャッシュが入ってきた。さてどんな運用が考えられるか。

 

常に念頭に置いているのが外貨投資、あるいは金や仮想通貨への投資。日本に住むものとして一番怖いのは日本経済の破たんリスク。例えば地方銀行の経営破たんの連鎖によるシステミックリスクなど。だから一定の資産を、可能なら外国銀行の外貨に置いておくことは必要。

シティグループHSBCといったメジャーな金融グループが日本のリテールバンキングから手を引いたので、なかなか適当な外国銀行はない。もっと富裕層ならいろんな手はあろうが、わざわざ面倒なことはせずにソニー銀行の外貨預金を適当なタイミングで買えばいい。いまのドル円110円台には違和感ないものの、レベルとしてはもう少し円高の場面で拾いたい。

明治安田生命のドル建て一時払い養老保険が売れているらしい。売れていたらしい、というのが正しいかも知れない。110円は10年ものの投資をするには発射台として高すぎるので、もう少し待ちたい。金利は3%程度で2年経てば換金可能。投資としてはあまり王道ではないが、銀行の商品に比べると時間軸の長さに惹かれる。

 

金と仮想通貨は現実通貨の代替物。金投資は米ドルへの信認と逆の動きをするので、円から投資するとうまく行かない。金が高ければドル安、ドルが買われるときは金が安くお互いのゲインを打ち消し合うからだ。ではヘッジをかけるか? そういう投信もあるがインカムゲインがなくヘッジコストまでかけては利益が残らない。

仮想通貨はブロックチェーン次第。ブロックチェーンがインターネットのようなインフラになれば革命的にあらゆるシステムは変わる。少しは試してみたい。

 

オーソドックスな証券投資、特に株式は持っておきたい。しかしこれもいつ、どのように始めるかで勝ち負けは決まる。応援したい企業の株を持つのが一番いいが、リサーチをする時間がない。証券会社が提供してくれる情報でもいいが、その取捨を判断するためにはこれも知識と時間が必要。分からないならトヨタなどの安定的な優良株を買えばいいが、これこそいつ買うかがすべて、といっていいほどの投資。いまはそのときではない。

債券はエマージング含めて買いにくい。期間の長い個人向けの社債はとてもリスクを取れない。

 

やはり怖がりの投資家は何も買えない。個人向け国債にキャッシュバックがつくのでこれが大本命。1千万円で4万円のキャッシュバックなら税前でみて年0.5%の利回り。1年後に売却して好きなものを買い直せばいい。

定期預金は住信SBIネット銀行が主戦場の6か月、1年もので0.2%、ソニー銀行は半歩引いて0.15%。住信SBIネットでは部分解約を認めず、ソニーはそれが可能。割り切って全部ソニーに入れて、用のできた分だけ部分解約をかけていくことも可能。

 

マーケットが崩れたら株式も買いたいが、いまは出て行けない。確定拠出年金のポジションは海外株と海外リート中心で、いつ売却するかこわごわ見ているが、まあ小さい金額なので、これが崩れたら別途資金を投入すればいい。DCは特殊なポートフォリオだが、常に他の投資ポジションと表裏の関係にあることを意識しなければならない。

ズバリ、DCはいわば撒き餌としての位置づけが適当。他にファンドがあるならDCでまず少し持ってみて、崩れたときに別枠で拾えばいい。崩れずに上がればまたそれもいい。DCの中でちまちまバランスなど取る必要はなく、割と尖がったリスクの商品を揃えて持てばいいのではないか。この戦略は、あくまで他に出動可能な手元キャッシュがある、という前提ではあるが。

 

 

 

次のクラッシュは近いのか?まだ少しは持ちそうな感じでよさそう

今日(6月4日)は円安への戻りも手伝って、日経平均は1.37%の上げ。水準はまだまだだろうが、米国の金利上昇もまあそう予想外の動きにならず、いろんな調整が終わりつつある状況と言えるかも。私は怖がり投資家なので、いつポジションを戻そうかといつも思案しているが、腹八分目でいいならそろそろ手仕舞いの時期かもしれない。

 

世界経済を論じるだけの見識がないので、とりあえず米国マーケットが金利上昇をこなして軟着陸できるシナリオを前提に考える。

日本経済の最大の弱みは個人消費の頼りなさ。可処分所得が伸びないし、若い世代の購買力があまりに貧困。資産効果もほとんどお呼びでないし、先行きはあまりに悲しい。しかしマネーは海外からも注入されているようで、日本の場合は資産価格が下がればそれなりに下支えは出てくるはず。いやおうなくジリジリと社会のグローバル化が進んで、日本固有の要因は薄まるような気がする。パイはジリジリと上がるとして、あとは日本人がおいしいところを取れるか、それが一番の問題ではないか。

 

日本人の受ける経済教育、そんなものがあるのなら、だが、これはかなりのリテラシーの低さが目立っている。ヘタなリスクテークはハゲタカの餌食になるだけ。バブルからこの方、日本のおかげでハッピーな引退生活を迎えた米国のプロフェッショナルはいっぱいいる。相変わらず、低い金融・経済リテラシーと勤勉な生活・勤労態度でもって、日本人のおいしさは海外から見れば涎が出てくるような状態が続いている。

 

世界マーケットのクラッシュが起きれば、日本は義理堅く1.5倍くらいのインパクト増幅でマーケットが崩れる。リーマンショックの時のようにまた揺れまくるだろう。

しかし日本発の混乱は起きないだろう。まだまだ今の景気も、構造的な要因も日本のマーケットを揺さぶることにはならないと考えている。ただしマクロとミクロは違っていて、その果実を自分のフトコロに取り込むことは難しい。歴史的には日本は外国に収奪されたことはないが、いまはかなり食われている気がする。

学生アメリカンフットボールはリーグ再編を(続き)

関学対日大の定期戦から始まったトラブル。日大が関学のプレーをけなして、先にやったのはそっち、みたいなことを言う人すらいる。口ゲンカにしてもレベルが低い。

日大のコーチの関西弁も話題になっている。彼がそういう考えの持ち主とは思いたくないが、関学憎し、という人が多いことは事実だと思う。そこには長年の学生フットボールの構造的な問題があるように私には見える。

 

関西学生リーグは、社会人がライスボウルで常勝のいまは構図が違ってきたが、長年にわたって日本のトップに君臨したリーグだと思う。関西学生リーグの最終戦に組まれたカードを勝ったチームが、甲子園ボウルライスボウルを連勝することが一時は多かった。

この関西学生リーグは関学を筆頭に関関同立の名門私大、京都大、神戸大、近大あたりが常連のメンバーとなっており、フットボールで活躍したい関西の高校生には、なかなか高いハードルの大学が並んでいる。日大のハードルが低いとは思わないが、東京の大学に活躍の場を求めるプレーヤーも多い。彼らにとっては関学は別格の存在だと思う。

 

しかし関学も神の存在ではない。今日5月29日の関西学生アメリカンフットボール連盟のホームページに出ている記事を見てもらえば、どんなことをやっているかは分かる。きれいごとだけでは終わらない。だから関学もあんなに抑えた調子で、慎重なゲームプランを立てながら、この一件を進めている。それがなんとも気持ちが悪く、私には引っ掛かっている。

 

なぜあのプレーのそのときに強い抗議をしなかったのか。審判もフラッグは投げたが、さしたる反応もせず、そのまま彼は退場にもならず、プレーが続行していった。アウェーの試合なら審判もあんなものと思っていたのか、なんとも不可思議。

東の代表チームがさんざん甲子園ボウルの西の審判に不平を言ってきたのも、よく知られたハナシ。お互いさま、くらいのことなのか。

 

いろんな不満、相互不信の構図が歴史的に重なっていて、そこをあえて、たぶん批判されるもの覚悟の上で関学は問題提起したものと思われる。ここまで日大サイドの自滅になるのは想定外だったと思う。

しかし関学も変わらないといけない。謙虚になってほしい。関西学生リーグのある種のプライドも変えていかねばならない。そうでないと日本のフットボールは浮かばれない。アメリカ人のプレーヤーが入った社会人がライスボウルを制覇しても、あまり楽しくはない。学生フットボール日本リーグを作って、あちこちで秋の本番で好カードを見せてほしい。西だ東だの諍いは終わりにしたい。

 

 

学生アメリカンフットボールはリーグ再編を

関西学院と日大の定期戦が行われたのは5月6日。どんなムードで終わったか知らないが、関学が例のラフプレーを世間に明らかにしたのが12日。その時点では映像は配信されておらず、私もあちこち探したがハッキリとどんなプレーか確認できず。

日大の対応に納得できない関学が記者会見を行って、映像を公開したことからこの一件はドカンと拡大したのは間違いない。関学の被害者たるQBの家族の怒り、これが推進力の一つになったことも確かだろう。

 

日大の対応は良くないのは言うまでもない。けど、あえて言えば予想の範囲内。そんなものだろうと言ったら失礼だが、そういう体質。日大となんらかの仕事をしたことがある人なら内田前監督と、そのボスに当たる人のことは週刊誌が書いているとおり周知のハナシ。カンタンに頭を下げる訳にはいかない。

関学だってそんな事情は百も承知の上で、慎重に抗議を続けている。けどこの騒動がアメリカンフットボールの発展には大きなマイナスになることは、みんな分かっている。だれも大ごとにしたくない。

 

日大のプレーヤー自身の記者会見は本当に痛々しい。これはやって欲しくはなかった。先のある若者を守れなかったのは、関学も日大も痛恨だろう。日大はこれを受けても突き放した言い方しかできない。それもやむを得ないのだろう。

 

東西の学生スポーツで西が優位に立てるのはアメリカンフットボールくらい。それも偉大な日大を、関学が、京大が、そして立命館がなんとか倒そうと努力したから。「死ぬ気でやれ」くらいのことは誰でも言うし、徹底的に精神的にも追い込まないとトップには立てない。西も東もそう変わらないと思う。

 

ピント外れかもしれないが、アメリカンフットボールに限っては東西混成の2リーグにして、そのチャンピオン同士が甲子園ボウルで戦えばどうか。それが西対西になっても東対東になってもいいと思う。関西学生リーグは発展的に解消したらどうか。甲子園ボウルが学生選手権になったのだから、もう一歩進めて学生日本リーグ化して、好カードをたくさん見られるようにしてほしい。そうすれば、少しは相互理解が進むと思う。

 

この騒動はあまりにも犠牲が大きすぎる。もう幕引きにしたい。関学のQBの復活を祈るとともに、この日大のプレーヤーがいたことが忘れ去られるのが一番いい。

日大のOBと現執行部が一枚岩でないように見える。そこは日大の内部のことなのでトコトン気の済むまでやってくれたらいいと思う。けどそれはもう、彼のプレーのハナシではないではないか。

 

 

健康保険組合の行方はどうなる? 制度自体が難解すぎる

年度末からこの時期は繁忙を極める。サラリーマンにはゴールデンウィークも良し悪しで、3月決算の会社なら6月の総会まで息がつけません。

 

企業の健康保険組合の解散が続いているとの報道がなされている。後期高齢者医療制度への仕送りが健保財政を圧迫している、それは本来は税で賄われるべきものではないか、という論旨が展開されている。

 

自分の健康保険が何なのか、よく知らない人が多いと思う。M&A全盛の世の中で会社名と健保はリンクしていない。その企業の意外なルーツが分かるのが健保である。

私が仕事で絡んだことのある買収案件で、そこそこ従業員数のある企業の営業譲渡を行ったとき、受けた側の企業が加入していた某大企業健保は受け入れを拒否。売却した側もそれなりの企業だったが、本業から遠いこともあって縁を切ったものの、健保からの切り捨てはさすがに躊躇した。結果として健保と資本のギャップが発生。

 

自分の子供が勤めている企業の健保を確認して驚いたこともある。大きな公益企業のグループ会社だが、その親の社名を受けた、いわゆる冠会社にあたる。それでも会社本体の大規模健保組合の加盟とはなっていない。そうなると協会けんぽの加入とか、業種別健保の一員とかにならざるを得ず、なかなか大企業の健保はハードルが高い。

いまは異業種に参入することこそが成長戦略の一環なので、業種別の色合いの濃い健康保険組合の切り分けと、多角化した企業グループはそもそも親和性が低い。もとからいる従業員と、M&Aで入って行く人で、同じ会社でも健保が違うこともある。ある業種では全国レベルの業種別健保のほかに、大阪だけ独立の業種別健保となっているため、一つの会社で大阪支店勤務者だけ別健保になっているケースもある。健康保険は企業単位と言いつつ、もはやモザイク模様なのだ。

 

私は60歳が近づいていて、いよいよ年金の払い込みもゴールが近づきつつある。年金は原則60歳までだが、健保保険料はここからが「本番」でボディブローのように効いてくる。国民健康保険は自治体で違いがあるし、前年の収入、家族構成のことなど、あまりにもバラツキがあり過ぎて不公平感が消えない。失礼な言い方かもしれないが、収入・所得のコントロールができる自営業の人ならいいが、勤め人には納得しにくい。

 

私が50歳台になった頃は、年金こそが世の中の流行りのテーマで、2009年の民主党政権樹立の原動力の一つにもなった。制度の改善は逐次なされているし、組織運営も少しずつ見直しが進んでいるのかもしれない。しかし、所得税増税社会保険料負担の増大が進む中で、詰めれば詰めるほど60歳過ぎの働き方=収入、年金等の社会保障、健康保険をどう選べはいいのか、難しい課題になってきた。安い給料でも勤め人ステータスを捨てなければ、健保はまず問題にならない。しかしそれは厚生年金を諦める、少なくともその多くのメリットを捨てることを意味する。

私は60歳を過ぎれば勤め人を辞めて被用者保険から離れることで、いままで積み上げてきた厚生年金のメリットを享受するつもり。それは同時に国民健康保険に行くか、自分が勤めていた企業グループの健康保険を全額自己負担で使うか、大きな選択を迫ることを意味する。一人仕事で収入を上げたいなら、後者に頼らざる得ない。そういう計算をしないとうまく転進できないことがよく分かった。

 

健保の問題は年金以上に奥が深い。個人ごとの受益と負担の関係もまたバラバラ。現役とリタイア層、後期高齢者年代というギャップもある。難度は極めて高い。世界に誇る立派な国民皆保険だが、その維持は大変なことになってきた。