学生アメリカンフットボールはリーグ再編を

関西学院と日大の定期戦が行われたのは5月6日。どんなムードで終わったか知らないが、関学が例のラフプレーを世間に明らかにしたのが12日。その時点では映像は配信されておらず、私もあちこち探したがハッキリとどんなプレーか確認できず。

日大の対応に納得できない関学が記者会見を行って、映像を公開したことからこの一件はドカンと拡大したのは間違いない。関学の被害者たるQBの家族の怒り、これが推進力の一つになったことも確かだろう。

 

日大の対応は良くないのは言うまでもない。けど、あえて言えば予想の範囲内。そんなものだろうと言ったら失礼だが、そういう体質。日大となんらかの仕事をしたことがある人なら内田前監督と、そのボスに当たる人のことは週刊誌が書いているとおり周知のハナシ。カンタンに頭を下げる訳にはいかない。

関学だってそんな事情は百も承知の上で、慎重に抗議を続けている。けどこの騒動がアメリカンフットボールの発展には大きなマイナスになることは、みんな分かっている。だれも大ごとにしたくない。

 

日大のプレーヤー自身の記者会見は本当に痛々しい。これはやって欲しくはなかった。先のある若者を守れなかったのは、関学も日大も痛恨だろう。日大はこれを受けても突き放した言い方しかできない。それもやむを得ないのだろう。

 

東西の学生スポーツで西が優位に立てるのはアメリカンフットボールくらい。それも偉大な日大を、関学が、京大が、そして立命館がなんとか倒そうと努力したから。「死ぬ気でやれ」くらいのことは誰でも言うし、徹底的に精神的にも追い込まないとトップには立てない。西も東もそう変わらないと思う。

 

ピント外れかもしれないが、アメリカンフットボールに限っては東西混成の2リーグにして、そのチャンピオン同士が甲子園ボウルで戦えばどうか。それが西対西になっても東対東になってもいいと思う。関西学生リーグは発展的に解消したらどうか。甲子園ボウルが学生選手権になったのだから、もう一歩進めて学生日本リーグ化して、好カードをたくさん見られるようにしてほしい。そうすれば、少しは相互理解が進むと思う。

 

この騒動はあまりにも犠牲が大きすぎる。もう幕引きにしたい。関学のQBの復活を祈るとともに、この日大のプレーヤーがいたことが忘れ去られるのが一番いい。

日大のOBと現執行部が一枚岩でないように見える。そこは日大の内部のことなのでトコトン気の済むまでやってくれたらいいと思う。けどそれはもう、彼のプレーのハナシではないではないか。