10年ぶりのアジア その4

クアラルンプールでは、GRABというタクシーアプリがポピュラーと調べはついていた。日本でGRABアプリはインストールできる。ただし、カード払いの登録が日本国内ではできない。

KLIA(空港)から市内に向かう電車の中で、カードでの支払い登録はできた。これは当初VISAのデビットカードでやろうとしたが受け付けてくれず、クレジットカードを紐付けた。カード会社の認証画面が出てくるので、普段そういう使い方に慣れていないとまごつくだろう。そこは慣れていたので難なくクリア。

もちろんカード払いがイヤなら現金払いを選べばいいことで、そこはマストではない。ただ海外旅行では荷物が多く、また慣れていない通貨でチップも考慮しつつ現金を出すのは好きではない。お釣りをごまかす奴だっているかもしれない。カード払いにこだわったのはその辺りの事情からだが、クレジットカードの登録に抵抗がある方は現金払いでどうぞ。

 

で、クアラルンプール駅からタクシーに乗るため、GRABを開いた。初挑戦だが、とにかく自分がいるところに地図上のピンを固定して、タクシーを呼べばいい。困ったのは行き先で、選び方が分からない。乗ってから行き先を伝えてもいいのだが、それもまた面倒。実はこのとき明確に行き先を固めておらず、とにかくこの場所から移動して、お昼ご飯をフツーのお店でいただくことが大目標。そうすると行き先の表示におススメのポイントが出てきた。KLセントラル駅に戻るのは芸がなく、目についたのがKLCC、いわゆるペトロナスタワーのあるあの名所である。

そこまで決めてデータを流してタクシーを待つ。5-7分で到着とアプリに出るが、そうかんたんでもなく、10分程度はかかった。クルマの車種、ナンバー、ドライバーの名前・写真、5つ星の評価まで出てくる。向かってくるクルマの位置情報も出てくるので待たされてもこっちは全く焦らない。料金も表示されるから、全くの安心・明朗会計である。

 

ほどなくクルマは到着し、一路北上してから東へと大回りでKLCCへ向かったが、料金と経路は関係ないらしい。ちなみにドライバーは寡黙なマレー人だった。このときの表示料金は9MYRで250円ほど。私はこれが経路によって変わるのかと思ったが、それは当初の値決めで走った。ちなみにKL到着時に乗ったブルータクシーは快適だったが、同じような距離で23MYR。その半分以下ということで、こりゃなんだ、なんてスグレモノなのだ、と。

 

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私は喜んで★5つを進呈した。この後、さらにGRABは3回乗ったが、なんら怪しげなことはなく、初KLの強い味方となったのである。

 

このあとKLCCからブキビンタンの外れのホテルに戻ろうとして、タクシー溜まりに行き、案内人らしきオッサンに行き先を告げたら、なんと30MYRと言われた。この頃になると感覚ができてきて、私の値踏みでは10MYRがいいところ。30MYRでも800円程度なので、別に構わない。しかしもうそのレートでは乗れなくなるのが人間の心理の怖いところ。

このとき、こういうタクシー溜まりにGRABのクルマを呼んでいいものかまだ自信がなく、やむを得ず交渉ベースになったのだが、後から考えればGRABをコールでよかったのである。慣れていないとそんなもの。

このてん末はどうなったかというと、そんなんならと気に食わないで歩き出してしばらくして、全く方向が違うことに気付いた。暑い、同じところに戻りたくない、流しのタクシーはない。やむを得ず昼休み中ぽい駐車中のタクシーを捕まえて、交渉開始。私の相場観が10のところ15MYRでOKしたので、それでホテルに戻った。なお、このタクシーは、ドライバーが自分の部屋風にチャラチャラ室内をアレンジしていて何語か分からん歌が流れて、しまいにホテルの前をシレっと通り過ぎてもう1周しやがった。私は15MYRで握ったのでそれ以上払わなかったが、同乗者にはかなりケンカ腰に映ったらしく、もう値段交渉してタクシーに乗るのはゼッタイやめてよ、と強くお願いされたのである。アンタがしんどそうだから頑張って捕まえたのに。