障害王は平地で勝てるか

競馬ファンにとって今日の最大の焦点は、オジュウチョウサンの福島条件戦への挑戦。猪木=アリの昔から異種格闘技の戦いは興味を引く。福島競馬場100周年の七夕デーに最高のイベントを仕組んでくれた関係者に感謝。

 

馬場はやや渋っているが、これはどの出走馬にも同じ条件。ステイゴールド産駒のオジュウチョウサンにマイナスにはならない。4Kを超える距離の中山のJG1を勝ってきたこの馬にとって2.6Kの距離は短いくらい。押し切り可能か。

 

鞍上の武豊の判断はどうか。彼のHPでは「次も平地を使いたくなるような、インパクトのある勝ち方が理想ですが、そんなに甘いものじゃないとも考えています」とある。理想の勝ち方を求めるのが甘いのか、とにかく勝つこと自体がたいへんなのか、どうとも読めるが、ハラの中では、本当に強ければこの条件では負けない、だろう。

テン乗りでどう運ぶか、普通にゲートを出れば1週目のゴール前通過時のスタンドの歓声をやり過ごすまでは折り合い重視、向こう正面で徐々に進出を開始して4角では必ず先頭。そのまま押し切りを図るという強者の王道競馬になるだろう。

 

それが分かっているなら他の馬は乗りやすい。オジュウチョウサンをマークして4角を過ぎてから追い出せばまず勝利は見える。オジュウチョウサンの陣営も、そこで差し切られれば諦めはつく。オジュウの押し切りにかけるか、差しに賭けるか。

普段から競馬をやっている人なら迷うことはないはずだ。ここは負担重量の小さい3歳馬か牝馬から単勝を買うのが常道。それを握ってなお、外したときの興奮に期待したい。