上がらない米ドルと日本株のなぜ?

アメリカの利上げ、法人税減税など米ドルが上がっておかしくない地合いだが、不思議と為替は動かない。もう少し円高に突っ込んでくれたなら、それはそれでうれしいし使いみちもあるのだが、いまは何とも拾いにくい。

 

日本株が今日下げた理由もよく分からない。一連の不祥事が影響との見方もあるが、談合まで含めて既視感のあるハナシばかりではないか。米株があれだけ伸びて日本株は足踏みが続く。

 

為替も株も突き抜けるエネルギーが溜まっていない。ファンダメンタルズ分析は別にして、需給面ではマーケットの歪みはそれほどないのかもしれない。売りたい人も買いたい人もそれなりに満足が出来ている状況なのかも。年末だしポジションは取りたくないし、仕込むにはそこそこのところまで来ていて手が出ない。

 

我々の年代、20歳台でバブルを見て、30歳~40歳でバブル崩壊の後始末に追われ、最後にリーマンショックまで見て、という年代の人は基本的に一方向に突っ込むことをしない。信じたら負ける、という歴史を繰り返してきたから。

こんなものなのかな。動かない相場の時代、というのがあるのかもしれない。どちらにも振れるような気がしない。ならば為替は均衡し、株は企業活動の蓄積分だけジリジリ上がっていくだろう。しかし、みんながそんな風に考えるときにマーケットは崩れる、という見方もある。どうなんだろう。

 

本当にいまは主観的にも将来のシナリオが描けない。経済の分析だけでは先が読み切れず、政治(地政学)リスクが入ってきているからだろう。あるいはマネーが溢れかえっていて、しかも投資先も多様になっているから単に私がついて行けてないだけかもしれない。しかし今のモヤモヤした感覚は、社会人になってから初めての経験だ。かりにマーケットが混乱してもいいから、そこに戦争という変数が入ってくることだけは勘弁してほしい。