いままたイスラエルの混迷

イスラエル建国は、むかし「栄光への脱出」という映画で見た。今調べたら1960年製作なので、そう古い映画でもない。

子供の頃はこの話がよく分からなかった。もちろんユダヤ側の視点で描いたのだろうが、「アラビアのロレンス」ともどもアラブは難しい、少なくとも日本人には遠いイメージを抱いていた。

けど西洋も東洋も一言で片づけられないし、中東は言うに及ばない。近い韓国、中国とは心は遠いところがあるし、遠くの国でもドイツみたいに似た発想の人が多く感じる国もある。モンゴルも顔は近いが心は違うなぁ。アラブ諸国にはなんの違和感もなく、高潔な人間性すら個人的には感じる。ユダヤ系にもとうぜんなんの遺恨もない。

 

栄光への脱出」は1年くらい前にBSか何かで久しぶりに見て、あれ、こんな映画だったのかと思うくらい、強いバイアスというか、偏った主張という感触を持った(ことに自分でビックリした)。初めて見てから数十年、自分のものの見方も変わったし、もうこういうメッセージをハリウッド映画で伝えようとすることはムリなんだろう。

 

こんどこそトランプ大統領の発言・行動が直接、暴力を伴う闘争に発展していくかもしれない。この人をトップに据えていても、アメリカの官僚制や軍の自制が働く限り、そう酷いことにならないのかな、と思っていた。しかしそれは甘いのかも。

難しい時代が迫っている気がしてならない。イヤだな。

自分がもっと学ばないと。いまでもそうだが、若いときはもっと物事を表層的にしかとらえていなかった。その一方で先入観もなく、直感的な物事の把握はずっと鋭敏だった気がする。知識を更新しつつ、先入観を捨てる訓練をしないといけないと強く感じている。