マーケットが動くときにどうすればいいか

このブログでは、政権与党内部のパワーゲームに緊張感のないことにずっと苦言を呈してきた。そこではリーダーの地位を得ることを「権力闘争」という言葉で表してきたが、ちょっと表現としては強すぎたかもしれない。

政策論争」と言い換えてもいいが、ただし、それだけなら中央官僚や日銀の政策決定者、経済学者たちのやっていることと変わらない。政治家がそれだけなら困る。パワーを掴むことが政治家の本能であり、そのための合従連衡を繰り返して行くエネルギーを見せてほしい。

 

さて今日の株価は上下859円(日経225)も動いて1年ぶりの振れ幅だった。株価は市場参加者の多様な意見を反映してきまるのだから、それが大きく動くということは意見の総ヴォリュームが増えていると考えれられるので、とてもよいことだと思う。今日に関しては情報が足りなくてブレるとか、消化できない材料で慌てて乱高下ということではない。一気に上がらない方がいいので、息長く相場が維持できればいい。

 

私は何日か前に確定拠出年金の中で持っていた225のポジションを全部手仕舞った。ここからはおカネのハナシ。なお、信用取引先物、オプションなどレバレッジをかけてやっている人は私のブログを読んでもつまらないので、小心者の投資という前提でお読みいただきたい。

 

言いたいことは2つ。

1つ、資産運用では底値で買えないし、天井で売れない。一定の期待リターンを想定してそこで手を打てばいい。キッチリいくらと数値化したい人はそうすればいいし、適当な感覚で納得できるならそれでもいい。私は後者。

腹八分目、アタマとシッポはくれてやるという割り切りがないと耐えられない。自分が売ったらその株の値段が上がる、という経験は誰にでもあるが、それでいいのだ。最後まで追いかける必要はない。売りたい気持ちを抑えて上値を追ってこそ投資という人はそうしたらいいが、自分はそうしない。とにかく自分で満足のできる収益レベルを決めること、それだけ。

 

2つ、確定拠出年金の運用はとても使い勝手が悪い。スイッチング指示をしてもいつ値が決まるのか分かりにくい。

年金運用は長期で考えるべきものだから、いちいちつまらないディールをするなと言われるかもしれないが、しかし、普通の投資と同じ感覚で運用するための方法はある。それには確定拠出年金のポートに入れている投資対象と同じものを特定口座などに持っておいて、都度反対売買をすればいい

例えば先進国株式インデックスファンドに利益が乗ってきたとして、確定拠出年金で利益確定したいと思ったら、一定量を売却すると同時に特定口座で同じだけ購入すれば、実質的にはDC口座から特定口座に振り替えるのと同じ投資効果が得られる。DCでは利益確定して、その続きはより使い勝手のいい普通の口座でやればいい。

NISAでも同じことになると思う(実際に使っていないので詰め切れていない)。仮に損失が出てもその使いみちのないDCやNISAでは早めの利益確定を行い、その後は「損失に使いみちがある(通算も繰り越しも出来る)」特定口座などでトコトン儲けを追えばいい。DCでの投資には税制・譲渡所得算定のルールに応じたバックアップのアカウントがあると、グンと使い勝手が良くなる。